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図書館が好き!出会いや温もりに満ちた図書館の魅力と引力

最後に図書館に行ったのはいつですか?

たくさんの物語が並ぶ本棚、訪れる人たち、それを静かに見守ってきた建物…。
私にとって図書館は訪れるたびにワクワク出来る特別な場所です。

そう、何を隠そう私は図書館が大好きです。

旅行先でつい現地の図書館を覗いてみたり、引越し先の条件として近くに図書館があるかを調べてしまうくらいです。図書館でアルバイトをしていたこともあります。

今日はそんな私が考える図書館の魅力をお話させて頂きます。

Profile: 栗林 拓海
札幌在住のビデオグラファー & Webクリエイター。映像やWebなど分野を横断したクリエイティブを企画・制作します。Su-Cue編集長でWeb運営や取材を担当。暮らしとクリエイティブの良いバランスを模索しています。図書館と本と盆栽が好き。

一度は行きたい!各地の魅力的な図書館たち

図書館の魅力はいくつもありますが最初はわかりやすくビジュアルから入ってみましょう。

沢山の知識や物語が立ち並んだ本棚はそれだけで魅力的ですが、それに加えて図書館は工夫を凝らした空間設計で本との新しい出会いを演出してくれます。

これまで私が訪れた魅力的な図書館をいくつかご紹介しましょう。

こちらは縁あって遊びに行った島根県隠岐の島にある海士町の中央図書館です。
この図書館はぬくもりのある木造建築と読書席から田んぼが見えるロケーションが最高!館内には子供たちが自由に遊べるスペースもあり、活気のあるとても明るい図書館でした。

次は東京の武蔵野市にある武蔵野プレイス!外装も内装もモダンで一見の価値がある凄くかっこいい施設です。
こちらは図書館を中心として生涯学習センターなども併設し、市民活動を幅広くサポートしています。特に感動したのが地下2階のティーンズスタジオ。学生専用のスペースで勉強するも良し、サークル活動に使うも良しの羨ましい空間です。ここで青春を過ごしてみたかったと心から思いました…!

今度は日本を離れて海外の図書館です。

こちら旅行で訪れたウィーンのオーストリア国立図書館!
王宮に作られただけあって絢爛豪華、もはや空間自体が美術品です。実際に本を手に取ることは出来ませんでしたが、映画の中にいるような非日常を体験が出来ます。
一部の本棚が扉になっていて奥には一人用の書斎が隠れているのを見たときは、そのワクワク感に心が震えました。

こちら世界一美しい図書館と名高いチェコのストラホフ修道院。
千塔の街プラハの小高い丘に建つ、眺めも随一の歴史ある図書館です。古くからの貴重な資料が多数蔵書・展示されており、観光地としても人気があります。そこかしこにある本はまるで魔導書。プラハを訪れた際はぜひ!

まだまだ訪れた図書館の数は少ないですが、これからは北海道の図書館もどんどん開拓していく予定です。

今日はどんな出会いがあるのかな?偶然も一興な図書館の楽しみ方

次は私が普段どのように図書館を使っているかを書いてみたいと思います。
シチュエーション別に3パータンの楽しみ方をお話しましょう。

これが読みたい!お目当の本が決まっている場合。

本のタイトルがわかっている時は、館内の案内図でお目当ての本がある棚の場所へ一目散に。なんなら後述する蔵書検索アプリを使って棚にあるかを確認してから図書館に行きます。

大抵はこれで見つかりますが、大きな図書館になると見つけづらいことがあります。

その場合は、館内の検索機を利用すると棚の位置と本の管理番号が印刷できるところも多いので、それを手掛かりに探索するのが便利です。

それでもわからない場合は司書さんに聞いちゃいましょう!本にまつわる相談ごとはレファレンスサービスといって、図書館の方々の仕事のひとつなのです。

今日の気分はこれ!読みたいジャンルだけが決まっている場合。

こういう時は、まずはそのジャンルの棚の前に行ってみます。文学やエッセイ、国内旅行などその時の気分にあった棚の前で背表紙を順に眺めていきます。

ただし気分にぴったり合う本が見つかるかは運次第。

直ぐにピンとくる本に出会える日もあれば、粘ってもいまいちな日もあります。そういった偶然を楽しむのも図書館の醍醐味。
私はこの本棚をチェックしている時が一番楽しいので、いつもなかなか決められないんですけどね。宝探し気分でついつい棚を全部チェックしてしまいます。

図書館の棚は利用者の貸し借りで常に動いています。まるで生き物のように、前はあった本が無かったり、無かったものが増えてたり、通い詰めるとその変化に気づくのも楽しみのひとつになります。

何か面白いものないかなー。新たな出会いを求めている場合

特に希望がないこういう時は、思い切って普段全く接点のないジャンルの棚にも行ってみます。
例えば私なら農学とか心理学とか、そういった専門性の高い棚を覗いてみるのも面白い。

専門ジャンルにはたいてい入門書や伝記など、初心者にもわかりやすく書いてある本が何冊かは出ています。
そういった本をぱらぱらめくったり、単純にタイトルが気になった本を手に取ってみたり、思いがけず新しい世界が開ける事もあります。

そういうのは「ちょっと敷居が高い…」という方には雑誌コーナーがおすすめです。
少し大きな図書館なら幅広いジャンルが置いてあるので、きっとあなたの興味を惹くものもあるはず。本屋さんではあまり見かけないマニアックな雑誌も多くて面白いですよ。こんなのあるの!?って業界紙なんかも置いてあります。

知っているとちょっと便利な図書館の使い方

蔵書検索はネットでもアプリでも出来ます。

最大手はカーリルですね。規模も機能も充実していて他の追随を許しません。
ただ僕はiOSなのでアプリ「図書館日和」で検索することが多いです。行きつけの図書館を複数登録しておけるので、読みたい本が近くの図書館にあるかを直ぐに調べることが出来ます。

本の予約はネットでも出来ます。

多くの自治体でネット予約が使えます。貸し出しカードさえ持っていれば、自宅で本の予約が出来ます。読みたい本が近くの図書館にない場合でも、同じ地区の図書館にあれば取り寄せてもらえます。

同じ自治体内なら1枚の貸し出しカードでOK。

横浜市や札幌市といった同じ自治体であれば1枚の貸し出しカードでOKです。借りた本もその範囲内ならどの図書館で返しても大丈夫。読みたい本をちょっと遠い図書館で借りて、近くの図書館に返すなんてことも出来ます。

住所か勤め先が近くにあれば貸し出しカードは作れます。

現住所で作成するのが一般的ですが、勤め先や学校がある自治体でもカードが作れたりします。僕は以前、仕事の昼休みを利用して会社近くの図書館に通っていました。

いつでも誰かを待っている。居場所としての図書館

今度はちょっと視点を変えて、居場所としての図書館を考察してみようと思います。

家でも学校でも会社でもない、居てもいい場所

図書館は包容力の高い場所です。誰でも利用出来るし、何時間居てもいい。特に子供にとってはお金がかからない事も大きなポイントです。

僕が図書館に通い始めたのは高校生の頃でしたが、きっかけは本が好きだったというよりも一人でゆっくり出来る場所を探していたからでした。

特別クラスに馴染めなかったわけではないんですが、ずっと集団の中で過ごすのに疲れてしまったんですね。
途中からお昼休みは図書室で過ごす事が多くなりました。

遠いグラウンドの喧騒がかすかに聞こえる室内で、うとうとしながらページをめくっている時間がとても心地よかった事を覚えています。
まあ初めはそんなきっかけだったのですが次第に本の面白さにも目覚め、今ではすっかり読書好きになりました。

図書館が繋ぐ人々

私のきっかけは学校の図書室でしたが、地域の図書館もあらゆる人の居場所になっています。

子どものための読み聞かせスペースでは親子が、読書机では勉強に来ている受験生や社会人が、新聞雑誌コーナーでは主にお年寄りが、それぞれ思い思いの時間を過ごしています。

図書館では普通に生活していたら出会うこともなかった人たちが、本を通じて同じ時間を共有しているのです。
自分の生活とは遠い人たちが同じ空間に居ることで、今までになかった視点を発見したり、他人への想像力が広がる気がしています。

最近では地域の住民を繋ぐ場として、その役割に力を入れている図書館も多くなってきています。 カフェなんかを併設しているところも増えており、時代に合わせた変化を感じます。

図書館にはドラマがある!図書館を舞台にしたおすすめ小説

たくさんの物語や記録を収めた図書館は、今も昔も人の想像力をかきたてます。
出版関係者や作家など、本に関わる人たちにも愛されてきたこの場所はフィクションの舞台としても大いに活躍しています。
ここでは図書館を舞台にした作品をいくつか紹介ししょう。

畑野智美さんの『海の見える街』

地方図書館で繰り広げられる、不器用な大人たちの瑞々しい恋愛小説。単行本の装丁がとても美しくて思わず装丁買いした一冊です。

山本渚さんの『吉野北高校図書委員会』

高校の図書委員会を舞台にした甘酸っぱい青春小説。シリーズ全3巻で、委員それぞれの恋模様を丁寧に描いています。こちら今日マチ子さんが漫画化もしています。

竹内真さんの『図書室のキリギリス』

こちらも高校の図書室が舞台。新米の学校司書さんが生徒とともに日常の謎に取り組みます。劇中で行われるブックトークで紹介される本を手に取りたくなります。

有川浩さんの『図書館戦争シリーズ』

表現の自由を守るため戦う図書館SFですが恋愛要素も随一。特に別冊は激甘注意です。映画、アニメ、漫画など多くのメディアミックスが展開されています。

恩田陸さんの『図書室の海』

こちら短編集なので図書館が登場するのは表題作の一話だけです。ただその一話が、恩田さんの別作品で僕がとても好きな『六番目の小夜子』の番外編なので是非セットで読むことをお勧めします。

夢はいつか自分の図書館を

今のところふわっとした夢でしかないのですが、いつか自分の図書館を作りたいです。

ぼんやりと考えている事はあって、基本は図書館なんですがイベントの開催やレンタル出来るコミュニティスペースとしても活用しつつ、希望があれば図書館の利用者同士をマッチングする仲介イベントを企画してみるとか…。

ただの私設図書館だと資金的に運営が大変になってしまうと思うので、ちゃんと継続出来るような仕組みを組み合わせて長く続けていきたいです。

あとは差別化としてテーマを持たせるのも面白いかもしれません。例えばクリエイティブ関係と経営・ビジネス関係のものをメインに集めた蔵書にするとか。デザイナーと経営者の出会いの場としての図書館なんてどうでしょう。

いやでも、蔵書を一部に偏らせてしまうと利用者も偏ってしまいますよね。

出来ればいろいろな人が何気なく立ち寄って、思いがけず宝物に出会えるようなそんな場所にしたい。

子供の目線の棚には子供向けの本に混じって少し大人向けのものを置いてみたり、大人の棚に絵本を置いてみたり。想像を膨らませるとキリがありませんね。

まだまだ未熟な私ですが、自分が図書館から受け取ったような”世界が広がるきっかけ”を多くの人に伝えていければいいなと思います。

さあ、あなたの町の図書館にもきっと新しい出会いが待っています。

どうですか、久しぶりに足を運んでみてはいかがでしょうか。

栗林拓海さんの関連リンク
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