大樹に寄り添う君影草|Non-human Likes!

好き嫌いがあるのは人間だけじゃありません。
このコラムシリーズではあまねく生き物が好きなものを調べてご紹介します。

今回は植物にスポットライトを当ててみます。君影草の別名を持つ鈴蘭が好む場所についてのお話です。

Series: Non-human Likes!
動物や植物、昆虫など、人間以外の好みを調べていくシリーズです。
北海道では初夏を代表する花として知られる鈴蘭。
寒い地方や標高の高い草地に育つ植物ですが、野生では北海道から九州まで分布しており以外と広い地域で見られます。

また北海道平取町の芽生には日本一の広さを誇る野生の群生地があり、開花の時期には鑑賞会が催されています。

ではこういった分布地でどのような場所を探せば見つかりやすいのか?

大きな樹木の下、木陰になっている場所を探してみる事をお勧めします。
鈴蘭が好きな場所は、少しだけ湿り気があって直接日光の当たらない、明るい日陰です。

ちなみに日陰に咲くから君影草の名前が付いたわけではなく、葉の影に隠れるように白い花を咲かすからその名が付いたという説があります。

また鈴蘭は葉も花も根も、全てに毒が含まれる有毒植物なので育てるときには注意が必要です。

ひっそりとした日陰を好み、実は全身に毒を持っている。
そんな特徴を知ると、可憐な花から受けるイメージとは異なる別の印象を抱いてしまいます。

書き手
スキュー編集部

私たちは誰もが自分の好きを大切にできる、他人の”好き”を尊重しあえるような寛容さがある世界を目指して、こつこつコンテンツを作っていきます。