お湯で茹でるパン!チェコの食卓に欠かせない『クネドリーキ』|となりの国民食
チェコの国民食を調べてみると、料理としてはスヴィチュコヴァー(Svíčková)とヴェプショ・クネドロ・ゼロ(Vepřo-knedlo-zelo)という二つの料理が挙げられる事が多いです。
そしてどちらが国民食かは今でも議論の的…とのこと。
どちらの料理も美味しそう…、ですが今回はどちらの料理にも使われており私達日本人には馴染みのないクネドリーキなる”茹で”パンをピックアップします。
- Series: となりの国民食
- 世界の国々で親しまれてきた代表的な食べ物をひとつずつ紹介するシリーズです。調べるだけでなく時どき自分達で作ってみたりも。
チェコの食卓に欠かせない主食のひとつ
様々な料理に添えられる、日本でいうご飯のような存在であるクネドリーキ。
正確にはダンプリング料理(小麦粉を練るゆで団子)に分類され、パンではありませんが、見た目はパンそのものです。
バリエーションも豊富で、ジャガイモが入ったものや乾いたパン(パンの中にパン!)を入れたものなど、料理によって作り分けています。時にはプルーンなどフルーツを入れることもあるそう。
日常的に食べるものなので各家庭やお店で工夫が重ねられているのでしょう。
同じクネドリーキでもお店によって全然違うなんてこともあると聞きます。
おうちで作れるか挑戦!
今回挑戦するのはホウスコヴェー・クネドリーキ。小麦粉とイースト菌で作るクネドリーキです。
日本では粗挽きの小麦粉はあまり手に入りませんが、そこは強力粉と薄力粉のミックスで代用するレシピを使いました。
材料で家に無かったものはイースト菌くらいで、これは近所の普通のスーパーでドライイーストを購入。
まず用意した材料を全部ボールに入れてひたすら捏ねます。
水っけが少ないので結構力が要る作業です。初めは泡立て器で混ぜようとしましたが直ぐに目が詰まって挫折。
いろいろ試しましたが素手で捏ねるのが一番楽でした。
次にイースト菌を発酵させるために暖かい場所にしばらく置いて、膨らんだら沸騰したお湯に投入!
十分以上はしっかり茹でます。茹で時間はレシピによって違うようですが、たまにお湯からあげて加減をチェックして再びお湯に放り込んだりしても良いようです。
茹で上がったら食べやすい厚さにスライスして完成!
初めてなので発酵に手間取ったりで2時間くらいかかりましたが、慣れてしまえば手早く作れる気がします。
発酵の待ち時間を使って他の料理も作れそう。
飽きがこない味で日本人の味覚的にも何にでも合いそうだと感じました。
茹でたので水分が多いと思いきやそんな事はなくベーグルのような食感です。ぎっしり中身が詰まった肉まんの皮というのが近いかも。腹持ちがすごく良いです。
ジャムや蜂蜜を塗っても良いし、レバーのパテなんかも美味しそう。
クネドリーキ自体に油が無いので油分の多いソースにつけて食べるのも頷けます。
このように初めてでもおうちで簡単に作ることが出来たので、チェコ料理に興味があればぜひお試しください。
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