運動不足のデスクワーカーに伝えたい!Webデザイナーを救ったヨガとの出会い

仕事に生活に忙しい現代人、特にデスクワーカーはとかく運動不足になりがちです。

解消するにはさてどうするか…方法は多々あれどヨガなんていかがでしょう?

今回はヨガにどっぷりハマってインストラクターを始めるまでに至った、Webデザイナーのコモモさんにお話を伺いました。

Profile: コモモ
札幌市在住のフリーランスデザイナー兼ヨガインストラクター。デザイナーとしてWebサイトやグラフィックデザイン制作を行う一方、ヨガインストラクターとしてデスクワーカーに向けたヨガレッスンを行うなど多様な活躍をみせる。デザイン勉強会とヨガを組み合わせた「もくもくデザイン@札幌」の主催を行う。

他の事を考えない、気持ちがちょっと上向く時間

― まずはヨガを始めたきっかけからお伺いしても良いでしょうか。

本当に体調が悪かったからです。
私は全く運動しないタイプの人間で、そのせいで身体の具合が悪くなってしまって。ちなみに、栗林さんは普段から運動はされますか?今おいくつですか?

― 31歳です。私も運動全然しないタイプです…。

私も、30歳まではまだ運動していなくても大丈夫だったんですよ。

― …何歳超えたらガタが来ますか?

個人差があると思いますが、私は35歳を超えたあたりからだったかなぁ。

その頃の私は姿勢がめっちゃ悪くて、ヨガを始めてから本当に姿勢が良くなりました。常にちゃんと座るよう意識しています。

会社勤めの頃は激務で身体の事を全く気にかけずにいたら、常に肩や背中が凝っていて、胸が苦しく、息が出来ないみたいな。

― それは結構まずいですね…。

最初はマッサージに通い出したんですが、結局一時的な効果しか得られないし、面倒だけど運動しないと自分のやりたいことができないと思うようになって。それで、最初は自転車に乗ったりスノーボードに行ったり。

そんな中で友達に誘われて一度ヨガに行ってみたらすごい良かったんです。

やる前はヨガには絶対にハマらないと思っていたんですけど、一回やっただけで「辛かった背中がこんなにすっきりするんだ!」って効果を感じて、とりあえず継続したところから始まりました。

― ヨガをやっていて特に好きな瞬間とかありますか?

身体の話だけじゃなくて精神的に辛い時にも、身体を動かすと本当に良いんですよね。
すっきりするとかじゃなくて、他の事をごちゃごちゃ考えなくなって、気持ちがちょっと上向くんです。

ヨガでは最後に必ずシャバーサナという瞑想っていうか何も考えずに休む時間があるんです。
その時に、インストラクターやクラスによって違いはありますが、心と身体を開放するような言葉をかけてくれることがあります。

だから、私も自分がインストラクションする時はちょっと意識的に良いことっぽいことを言おうとしてます。

― ぽいことなんですか(笑)

そういうのは形から入ることが大事だと思っているので。
最初は、借りてきた言葉を頑張って言ってるかもしれないけど、そのうち本当に身について、その言葉がスムーズに出てくる日がきっと来るんだと思っています。

自分の身体を把握して、整えていく

ヨガを始めてから自分の身体の状態をよく把握するようになりました。

ヨガでは呼吸をとても大切にしているので、まず呼吸に意識を向けるようになって。最初はそこまでわからなかったけど、今思えばヨガを始める前はちゃんと息をしてなかったんだと気づきました。

人間生まれてから死ぬまで呼吸するじゃないですか。その質が変わるとこんなに変わるんだなと。

それに今は身体を動かしてここの筋肉が突っ張ってるなーとか、筋肉の事を覚えるのが楽しくて。

筋肉の作用を覚えると、自分が出来ることや出来ないことに納得感が出てすごく楽しいです。

― 私はフライパンをしっかり持てる筋肉が欲しいです。

あー、握力は握る時にここの筋肉使うんですよね。ちょっと名前は忘れたけど(笑)

― そういうのは独学で勉強したんですか?

ネットでなんでも調べられるし、見つけた良いサイトが主催してる解剖学セミナーに行ってみたりもしました。
実際に身体を動かしながら「この部分を触るとこの筋肉が動いてるのがわかるよね」みたいにやってくれてめっちゃ面白かったです。

世界一ゆる〜い解剖学教室

― ヨガをきっかけに身体全体のメンテナンスというか、自分の身体に興味が持てそうです。私も肩凝りが酷いんですけど、いつもどの筋肉が凝っているのか知りたくなりました。

触ったらどこが凝っているか多分わかりますよ。

あー、これは酷いねぇ。

― そんなに酷いですか…?

ここ辛いですよね?

でも今触ったらちょっと柔らかくなりましたよ。首の裏側から背中まで伸ばすストレッチがおすすめです

ストレッチするときは、筋肉がどこから始まっていてどこで終わっているか、ちゃんと筋肉の方向に沿って伸ばすと効果的なんです。

(肩甲挙筋の起点となる頭蓋骨の下部と肩甲骨の上部を触りながら)

― じゃあこのここに繋がってるところと…あ、ここが一本繋がってる。

そう、筋肉の方向を意識しながら、ちゃんとそこが伸びるように。

デスクワークの人はみんなここが凝るんです。私もだし。

― 私も定期的にやろうと思います…!

昔の自分に届け!デスクワーカーの為のヨガ

― ご自身でインストラクターもされてるんですよね。

特に正式な資格が要るものではないから、ヨガインストラクターですって名乗っちゃえばなれるらしいんです。

私がヨガを習っていた先生がインストラクター養成講座を開催していて、本当に仕事にするかどうかわからないけど、気軽な気持ちで資格を取ってみたんです。でも、取ってみたら、ちゃんといつでもインストラクターが出来るように準備しておこうっていう気持ちになって。

MIKU YOGA

― 行動力がすごい。自分でクラスを主催されてるんですか?

はい。Webデザイナーの仕事の傍、日曜日に小規模ながら開催しています。

あと、今は企業を対象にオンラインヨガをしたいと思っています。今はそれをちゃんとやるための準備中です。

身体の不調って気がついた時には遅いと思うんですよ!(笑)
昔の私みたいにいつもデスクワークで身体が凝り固まってるけど、どう身体を動かしたら良いかわからないような人達にアプローチしたいなと思っているんです。

だから企業で福利厚生とかに使ってもらえたら良いなと。
普通のオフィスでもやりやすい椅子に座ってやるヨガを提案しています。

わたしがアプローチしたいと思っている運動不足のデスクワーカーに届くのか、初めは全くわからなかったんですが、縁あってオンラインヨガしたいと申し出ていただいた秋田のneccoさんというデザイン会社があって、色々試させてもらえました。

バキバキだった体がすっきり!精神統一もできる!neccoスタッフ、「オンラインヨガ」はじめました。

最初は気軽な椅子ヨガから始めても、そのうち「もっと動きたい!」ってなるかなと思ったんですけど、意外と椅子ヨガだけで満足してくれて。
オンラインでは画面越しなのでヨガマットを敷いたり、難しいポーズで身体を支えてあげることも出来ないので、何度か試すうちに椅子ヨガだけの方が反応が良いとわかったんです。

そういう自分の中の型みたいなものが決まるまでに1年くらいかかりました。

― 会社でやってくれるってすごく良いですね!その会社が羨ましいです。

やっぱり定期的に継続することが大切なので、社員に健康でいてもらうために、オンラインヨガを会社で導入してくれるようになってほしいと思っています。

私にとっては修行です

ヨガってなに?って聞かれたらみんなに言ってるんですけど、完全に修行なんです。私にとっては。
そもそもヨガはインドの僧が修行のためにやっていたものですし。

― 日本で言うと禅みたいな感じ?

禅ですね。一緒です。インド哲学を実践して、解脱するためにやっています。
心を整えるにはまず身体がちゃんとしないといけないんです。

ヨガって言葉自体が「くびき」「繋げる」といった意味のある言葉で、心と体を繋ぐみたいな意味なんです。

私にとってはそういう修行の気持ちでやっています。

取材を終えて

ヨガとの出会いをきっかけに自身の身体を見つめ直したコモモさん。
今回の取材で同じく運動不足なデスクワーカーである私たちも「身体のメンテナンスしなきゃ…!」と切実に感じました。ヨガって美容寄りなイメージがありましたが”修行”と聞くとイメージが変わりますね。
自分達と同じようなデスクワーカーの力になるべく具体的な取り組みを始めた彼女の今後に要注目です!

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書き手
スキュー編集部

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